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Buontempo~!

ブログ名はイタリア語で「気ままな暮らし」 テキト~に更新しま~す^^

『SOUND AFFECTS』 THE JAM 






作『セッティング・サンズ』でついにネオ・モッズの旗手と言われる存在になり、ザ・ジャムという名前が益々大きく、独り歩きを始めたこの頃、フロント・マンのポール・ウェラーは『モッズ』という事で括られる事に嫌悪し躍起になって否定していた。それは数々の作品が全英で上位にチャート・インを果たしたことでサウンド的にもある種の達成感があっただろうし、ウェラーがインタビューでも述べていたように「(モッズがブームになることで)排他的な感じがした」からかも知れない。いずれにしても今作『サウンド・アフェクツ』ではこれまでのジャム・サウンドとは一味違った方向性を打ち出した。

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ャムが演奏する音と言えば、白人のフィルターを通したリズム&ブルースをベースに何と言っても激しいビートに乗ったパンク&ロックン・ロールが頭に浮かぶ。だが、今作にはそれにプラスして更に黒っぽいリズムやフォーキーな要素を組み込んだ。そのサウンドの代表的なものはファンク、ソウル的なノリの【スタート】【ミュージック・フォー・ザ・ラスト・カップル】と言った楽曲に表れている。特に【スタート】はジャム時代の曲としては全英1位を獲得したヒット・チューンでもありウェラーのお気に入りの曲なようで、少なくてもここ数回のジャパン・ツアーで必ずセット・リストに入るファンク系の曲だ。ベース・ラインがビートルズの【タックス・マン】に似ているとの指摘もあるがウェラーも音楽性に措いてという表現で暗に認めている。この辺りの曲は前作で共演したミック・タルボットとの出会いからも誘発された事が窺え、スタイル・カウンシルで演奏しても全く違和感のない音作りとなっている。

う一つ忘れてはならないのはフォーキーな要素が色濃い【ザッツ・エンターテイメント】だろう。全英21位と大ヒットとはいかなかったが、今までとは別の方向性を模索するウェラーの一端を垣間見た作品だ。これまでの曲でもアコーステック・ギターとエレキ・ギターのコラボレーションを図った作品はあるが、曲全体をアコギで通しているのはザ・ジャムの楽曲中では【イングリッシュ・ローズ】を含め極めて稀である。

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た、ザ・ジャムの楽曲では珍しい?ミディアム・ナンバーのラヴ・ソングでピアノの旋律が美しい【マンデー】は後期の最高傑作ではないか。2018ポール・ウェラージャパン・ツアー東京公演で演奏された事をキャッチし、ワタシが観に行ったヨコハマで演奏しなくて恨めしい思いをしたのはワタシの個人的な見解でもあるだが…。

に紹介した曲やテープの逆回し、ハエの羽音らしき効果音等、ワタシは当初このアルバムを聴いたときに相当の違和感があったのだが最近の耳で聴いてみるとなかなか意欲的な作品だと改めて思った。冒険的な音がある一方で【ディファレント・ナウ】でのウェラーのギター・カッティングは健在だし【セット・ザ・ハウス・アブレイズ】の激しいビート、メッセージ性が存分に含まれた歌詞、ザ・フーのジョン・エントウィッスルを彷彿させるブルース・フォクストンのベース・ラインも健在な【スクレイプ・アウェイ】はメタリックなギター・サウンドとの相乗効果で変わらずスリリングであり、これまでのザ・ジャムそのものである。

の『サウンド・アフェクツ』はネオ・モッズ・サウンドからやや離れたことも起因し、多くのロック・ファンから高い評価を受けたこともあり全英アルバム・チャート2位まで駆け上がった。驚くべき事に全米アルバム・チャートでも72位と初めてビルボードHOT100の壁を突破(ザ・ジャムとして全米で記録した最高のヒット・アルバム)した作品となった。一方で前作までと比べると音楽的な多様性が増した分、耳障り良いサウンドに仕上がった事は否めない。そう言った意味ではネオ・モッズ、ニューウェーブの旗手といわれたザ・ジャムというバンドの終焉が迫っていたと感じざるを得ない作品となった。


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