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Buontempo~!

ブログ名はイタリア語で「気ままな暮らし」 テキト~に更新しま~す^^

『IN THE CITY』 THE JAM 






1960年代の第一次ブリテッシュ・インベイジョンで隆盛を極めたイギリスのロック・シーンだったが1970年代初頭にはビートルズは解散しローリング・ストーンズは税金対策のためイギリスを離れ、デヴィッド・ボウイを中心とし一世を風靡したグラム・ロックも下火となった70年代後半。労働者階級の若者達がそんなミュージック・シーンに鬱積を溜める中、1977年、ついにロンドンでパンク・ムーブメントに火が付いた。その中でザ・クラッシュ、セックス・ピストルズと並び世に出たのがザ・ジャムである。

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ール・ウェラー(G・Vo)、ブルース・フォクストン(B・Vo)、リック・バックラー(Ds)といったバンドとして体をなすには最小限の3ピース編成だが、それを感じさせないエネルギッシュな演奏と政治的なメッセージ性を持ったソング・ライティングに多くの若者が惹きつけられた。また、クラッシュやピストルズに見られるような逆立てた髪型や引き裂いたTシャツ、革ジャンと言った、いかにもパンキッシュなファッションと相反し、50年代後半から60年代中頃にイギリスで流行したモッズのファッション性を取り入れたヴィジュアルの組み合わせも流行に敏感な若者の心を捉えた。

らのデビュー・アルバムである『IN THE CITY』はそんな時代の空気感をタップリ含んだアルバムだ。デビュー当時のジャムはその激しい演奏から他のパンク・バンドと一括りにされる面もあったがワタシはそうは思わない。むしろR&Bやロックン・ロールをベースにパンクのビート感を加えたと言う方がシックリくる。それは彼らがこのアルバムで【スロー・ダウン】をカヴァーしている事を見ても分かる。この曲はロックン・ロールを愛好するミュージシャンが好んでカヴァーするスタンダート・ナンバーだからだ。(ちなみにワタシも学生時代に自身のロックンロール・バンドでこのスロー・ダウンを演奏していた!)

れにしてもこのアルバムでほぼ全ての曲を書いているウェラーの才能には今更ながら感心する。デビュー間際のこの時点において既にロックン・ロールとパンクの融合をほぼ確立し、ジャムの代表曲とも言えるタイトル曲の【イン・ザ・シティ】【アウェイ・フロム・ザ・ナンバーズ】を書き上げているのは驚愕に値する。そうかと思えば【サウンズ・フロム・ザ・ストリート】【ノン・ストップ・ダンシング】のようなビートルズの流れを組むマジー・ビート風も卆無くこなす。【アイ・ゴッド・バイ・イン・タイム】や【ブリックス・アンド・モルタル】に於いてはザ・フーを代表としたモッズ・サウンドの影響も色濃い。無論、デビュー・アルバムからこれだけ聴かせるにはウェラーだけの力では無く、フォクストンとバックラーの高い演奏力に支えられていることは論を待たないだろう。

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して、ジャムが解散後の今も圧倒的な支持を得ているカギは何と言ってもこのアルバムの1曲目を飾った【アート・スクール】があったからであろう。1960年代から70年代にかけてのイギリスはまだ階級社会が色濃く残り、一部の目的がある若者は別としてシックスフォームを修了後、労働者階級の親を持つ者、大学に進学出来なかった者の受け皿としてのアート・スクールがあった。そんな挫折感や閉塞感が漂う様を曲にし「あなたが望んでいることを発言し行動しろ!」という、叩きつけるようなウェラーのメッセージに多くの若者達が共感したからに他ならない。

のアルバムを聴いているとザ・ジャムが後に国民的バンドと言われる原点を垣間見た気がし、イギリスのロック史を語る上で必ず聴かなければならない1枚だと思う
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