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Buontempo~!

ブログ名はイタリア語で「気ままな暮らし」 テキト~に更新しま~す^^

『AFTER MATH』(UK盤) THE ROLLING STONES 






ビュー・アルバムから前作の『アウト・オブ・アワ・ヘッズ』までカヴァー曲が中心のアルバム構成だったローリング・ストーンズ。当時のマネージャー、アンドリュー・オールダムはストーンズがデビューした直後「俺は曲のないグループをもってしまった」とやや自戒の念を込めて語っていたというが、本作『アフターマス』でついに念願?のミック・ジャガーとキース・リチャーズによる全曲オリジナルで構成するアルバムを世に送り出す事になった。

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系列で追っていくとこの『アフターマス』のリリースが1966年4月だから、既にシングルとして1965年8月(UK)に発売され世界的な大ヒットとなった【サティスファクション】より後発になる。このアルバムと同時期に発売され、これもUK、USでもシングル・チャート1位を獲得した【黒くぬれ!】等、この時期に完全に何かを掴んだミックとキースはそのままこのアルバムにノウハウを注入することを試みた。

ルバムを聴き込んでいくと前作と比べてR&Bの芳香がやや後退し、もう少しポップというか耳障り良いナンバーが並んだ感がある。収録曲で言えば1曲目【マザーズ・リトル・ヘルパー】から明らかにこれまでのストーンズとは違うアプローチが窺えるし【ステュピッド・ガール】などは間違いなく日本のグループサウンズが取り入れたであろう曲構成でワタシはある種の懐かしささえ感じる。美しい旋律が印象的な【レディ・ジェーン】や【アイ・アム・ウェイティング】、R&Bとポップな要素が程よくミックスされた【アンダー・マイ・サム】はシングルとして発売されてもヒットする要素を備えている名曲である。また、LPでなければ出来ない表現として11分の大作である【ゴーイン・ホーム】も聴きどころだろう。

のアルバムについてミックが「俺とキースは66年頃からから、それまでとは違うタイプの曲を書き始めた」と語っているように、シングルの大ヒットで自信を深めた二人がストーンズをこれまでとは別の方向性へと導いていくことを示唆している。そして、それはグループの創始者であるブライアン・ジョーンズとの見えない壁を築いたことに他ならない。

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が、そういった不安定要素をかき消すほどの魅力がこのアルバムにはある。ミックのヴォーカルはここまでの勢い一辺倒の歌唱法から1段ギアを上げたかのような冴えを身につけ、キースは曲作りに置いて《法則》を掴んだ。グループとしての演奏力、パフォーマンス、録音技術と全てのレヴェルが上がった。そして、開花したのがブライアン・ジョーンズの天才性である。

ループの主導権がミックとキースに移行しつつあったものの、音楽プレイヤーとしてのブライアンの天賦の才は皮肉にも主導権が移ることで引き出された。アルバムにもクレジットされているようにここでのブライアンはギターの他にシタール、アパラチアン・ダルシマー、マリンバ、ピアノ、オルガン、ハープシコードといった楽器類を操るマルチ・プレイヤーとしての顔と、ミック曰く「曲に色付けする役割を楽しんだ」といったアレンジャーとしての才能を発揮し存在感を示した。

う言った事からもこの『アフターマス』はストーンズ、そしてブライアンにとって分水嶺となった貴重な音源である。ここは一般的に流通されているアメリカ盤(シングルが混在してしまっている)ではなく、オリジナルのUK盤で聴くことでここまでのストーンズの進化、ブライアンの天才性が感じられるので必ずUK盤を聴いて欲しい。

(参考資料:集英社インターナショナル発行『ローリング・ストーンズを聴け!』中山泰樹著)


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