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ブログ名はイタリア語で「気ままな暮らし」 テキト~に更新しま~す^^

『The Rolling Stones』 THE ROLLING STONES 






は1960年代初頭のロンドン。ローリング・ストーンズはミック・ジャガーが疎遠になっていた幼馴染みのキース・リチャーズがチャック・ベリーのレコードを抱えているのを駅で見かけ声を掛けたのが結成のきっかけ、という説もあるが、実際は1962年、ブライアン・ジョーンズ(ギター、ハーモニカ)とイアン・スチュワート(ピアノ)がミック・ジャガーとキース・リチャーズに出会うことで生まれた。

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の時点ではバンドのリーダーはブライアンで、その後にビル・ワイマン(ベース)、翌63年1月にはチャーリー・ワッツ(ドラムス)が加わりバンドとしての体をなした。そこへ彼らをメジャー・デビユーへと導いた辣腕マネージャーのアンドリュー・ルーグ・オールダム加えた形が初期のストーンズといっていいだろう。

んな彼らの記念すべきデビュー・アルバム『The Rolling Stones』(UK盤)は実際にはタイトルが無い。ジャケット写真を見ても分かるようにイアン・スチュワートを除く5人のメンバーがぶっきらぼうに立っているだけである。これは当時のマネージャーであるオールダムの策略で、これから先、ストーンズがスターダムへのし上がる過程の中で彼が成し遂げた初めの仕掛けだった。これがUS盤になると一転して『イングランズ・ニューエスト・ヒット・メイカーズ』というアルバムタイトルとグループ名が入り、しかも収録曲まで違ってくる。特にジャケットのビジュアルについてはイギリス的美学を強く意識してバンドを売り出したオールダムにとって耐えがたいものであり、US盤のジャケットを見たオールダムとキースは激怒したと伝えられている。そのような背景、収録曲の違いなどからオールダムが伝えたかったイギリス的美学、そして初期のストーンズの歴史(いや、ブライアン・ジョーンズの軌跡と言って差し支えないだろう)を辿るうえでもUK盤でアルバムを聴くべきだろう。

期のストーンズは結成のエピソードでも触れたようにコテコテのR&Bバンドだ。同時期に活動していたビートルズがオリジナル曲を揃えてデビュー・アルバムをリリースした事と比較してストーンズのこのアルバムは12曲うちオリジナルは2曲のみである。その内の1曲【NOW I’ VE GOT A WITNESS】はナンカー・フェルジ名義(5人のメンバーが共作の場合は、当時このネームで発表されていた)でミック&キースの初めての共作はトラック9の【TELL ME】である。この曲はコテコテのR&Bというよりはポップ寄りに針を傾けた楽曲になっている。この傾向はミック&キースが作るシングル盤に顕著に表れ、アルバムの曲構成についてはブライアン主導という流れが暫く続く事になる。余談だがこの【TELL ME】はストーンズ好きとしても知られるCharさんが2013年4月の日比谷野音ライヴでカヴァーしていた事でも知られている。

んな事でストーンズのオリジナル曲を題材にしてこのアルバムを語ることは出来ないのだが、このアルバムの聴きどころは結成50年を超える偉大なバンドの原点であり、R&Bのカッコ良さ、そして何といっても咽ぶようなブライアンの息吹である。

はり特筆すべきはトラック12【ウォーキング・ザ・ドッグ】で披露しているブライアンのコーラス! ミックのハネたヴォーカルに覆いかぶさるようなブライアンのダミ声は聴いているだけでもゾクゾクものだ。ギター以外にブライアンの多芸ぶりが感じられるのがトラック2、3【恋をしようよ】【オネスト・アイ・ドゥ】だ。ブルース・ハープを自在に操るブライアンの音楽センスを十分に味わえる間奏部分は最高にブルージーである。先に紹介したトラック5はインストゥルメンタル・ナンバーでありながらもブライアンのハープがまるでヴォーカルのような存在感を放ちブライアン・ファンは必聴の曲である。

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にも角にもストーンズを知るうえでこのアルバムを聴かねば文字通り始まらない。このアルバムに漂う濃密な空気感をキャッチしなければストーンズを知った事にならないのである。

(参考資料:集英社インターナショナル発行『ローリング・ストーンズを聴け!』中山泰樹著)


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